石渡 裕之

所属  
 三浦半島昆虫研究会代表幹事.他に神奈川昆虫談話会等.

自己紹介
 昭和11年神奈川県横須賀市生まれ.小・中・高校生時代は逗子市.

 小学校4年生(昭和21年)頃から昆虫を眺めて楽しんできました.平山修次郎著「原色日本蝶類図譜」と岩波写真文庫「チョウの一生」がバイブルでした.中学生まではチョウ,高校で生物部に所属してからは甲虫,そしてゾウムシとの付き合いは大学の昆虫研究室から始まりました.

 その後横浜市で中学校の教員になり,生物部(実は昆虫部?)の指導をしながら三浦半島の昆虫調査を続けてきました.その生物部の卒業生や横須賀市博物館の大場信義先生と「三浦半島昆虫研究会」を発足させて約25年になります.

 ゾウムシ類はどれも親しみがありますが,その中で好きなゾウムシはと言われると,最もポピュラーなヒメシロコブゾウムシでしょうか.三浦半島でも最普通種ともいえるヒメシロコブゾウムシですが,越冬状態等未知な部分が多い種類です.

 さらには,オオミスジマルゾウムシの食性と営繭について,いまでこそよく知られていますが,昭和24年当時の図鑑ではこれらについては何一つ触れられてはいませんでした.しかし,中学時代を過ごした逗子市桜山の私のテリトリー?内で毎年決まって5〜6月頃になるとタブノキに多くの個体が見られ,葉上での彼らの生活が始まるのを観察して楽しんでいたものでした.当時何らかの昆虫誌を知っていれば報告できたでしょうが.その印象があるためかタコゾウムシ亜科は好きなグループです.最近では,神奈川県横須賀市と千葉県千葉市でアルファルファタコゾウムシを採集しました.どちらも県初記録です.

 ついでに書きますと,オオタコゾウムシがコンクリートの側溝の縁や石段など人工物の上を好んで歩き回るのを知ったのも,15年ほど前の生物部の観察指導中のことでした.

主な業績
最近は三浦半島昆虫研究会の機関誌「かまくらちょう」に報告しています.

1. 三浦半島産甲虫目ゾウムシ上科目録,かまくらちょう (50): 97-114 (2001).

2. 三浦半島におけるキノコヒゲナガゾウムシ黒化型の分布記録,かまくらちょう (52): 28 (2001).

3. 三浦半島各地初記録のゾウムシ類4種,かまくらちょう (53): 23-24 (2002).

4. 千葉県千葉市で採集したゾウムシ,かまくらちょう (55): 27 (2002).

他 「横須賀市猿島の昆虫」(会として調査継続中)の一部,「松越川源流付近(横須賀市)の昆虫」(会として調査継続中)の一部

以上,「かまくらちょう」50号以降のゾウムシ関係のみ

その他

 引き続き「三浦半島産ゾウムシ類の分布と生態」の解明を中心に,三浦半島産昆虫類の観察・調査にあたっていきたいと思っています.


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